2012.1.30 update


【カブトガニを守る会大分支部 川村さんへのインタビュー】
(捕獲記録、産卵数のデータは、「日本カブトガニを守る会大分支部」提供)

 

岡本)私は子供のころカブトガニが苦手だったんです(笑)川村さんが感じるカブトガニの魅力やチャームポイントはどこですか?

 

川村)小さい時は可愛いく、大きくなればかっちょいい。それがカブトガニの魅力ですかね。ただ大きくなると尾剣(しっぽ)や甲羅に鋭い突起ができ、よく手を切るのが難点です。

 

岡本)かっちょいい・・なるほど確かにかっちょいいですね。川村さんが保護しているカブトガニの赤ちゃんは本当に可愛いですね。そういえばカブトガニって「目」はあるんですか?

 

川村)この図を見て下さい。
甲羅の左右に複眼(トンボの眼に似たやつ)と中央に正中眼(光を感じる程度の眼)と一説ではお腹側にもあるという説もあります。

 

岡本)左右と中央に目があるだけでも凄いのに、お腹にも目があるかもしれない?
その説が本当なら太古の生物とは思えない高性能ですね(笑)。干潟で餌をとる工夫なんでしょうけど、だからこそ生き延びてこれたのかもしれませんね。

 

-カブトガニの捕獲数グラフを見せて頂きました。

 

岡本)1994年より年々捕獲数が激減してますよね、主な原因で考えらることは?

 

川村)非常に難しい質問です。
30~40年前は干潟がカブトガニだらけだったと聞いております。この時期は子どもがカブトガニを捕獲し、学校の校庭まで持ってきて振り回して遊んでいたと聞いております。
また漁業者は網にかかったカブトガニをたたき殺して海に捨てていたそうです。(魚網にかかると、カブトガニが暴れて網を破る為)生活排水による海洋汚染、一昔前の埋立や虐待、瀬戸内海の端の生息地なので種の交わりが少ない・・様々な要因が考えられますが、特定にはいたっておりません。

 

川村)ひとつだけ明るいニュースなのですが、カブトガニが多く生息していた頃、杵築市の干潟は多くの「アマモ」が繁殖していたと聞いております。このアマモが一時期、原因不明でかなり減少したと聞いております。しかし近年アマモが自然に回復しております。「うみのゆりかご」と呼ばれるこのアマモが復活すれば、杵築市の守江湾が活性化し、カブトガ二も増えるのでは・・・と思っております。

 

岡本)アマモは一見カブトガニには関係ないように見えますが、生態系の中で大きな役割を担っているんですね。様々な生き物の産卵場所であったり餌にもなりますよね、 まさに「ゆりかご」。

 

インタビュー後編へと続きます。

 

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